『眠った感じがしない』の正体:初体験で気づいた、妻の感覚
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妻が時折口にする台詞に、「眠った感じがしない」というものがあります。幸いなことに、私自身は場所や枕、布団を選ばず、すぐに熟睡できるタイプです。そのため、その感覚を一度も経験したことがありません。言葉としては理解できても、心底から納得し、共感することは難しい。その「腑に落ちない」気持ち悪さから、私はつい妻を質問攻めにしてしまうことがありました。
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「眠れていないわけではないの?」→「眠れているようでもないような……」
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「ずっと目が覚めていたの?」→「眠っている時間もある気はするけれど、よくわからない」
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「自分が眠っているかどうかが分からないということ?」→「うぅん……」
妻の言う「眠った感じがしない」という言葉の核心は、この「よくわからない」という感覚にあるのだろうと、今なら思います。しかし当時の私は、「果たしてちゃんと眠れたのか、それが問題だ」という二元論的な思い込みから質問を重ねてしまい、妻には少し鬱陶しいと感じさせてしまったかもしれません。
先日、私にも人生で初めて「眠った感じがしない」という実体験が訪れました。
それが妻の抱える感覚と全く同じかはわかりません。ですが、「もしかしたら、妻はいつもこんな感覚だったのだろうか」と思わせるものでした。「ずっと目が覚めていたような気もするけれど、意識がなかった時間もあったようだし、でも結局、よくわからない……」という、何とも曖昧な感覚です。
朝、目が覚めて「あぁ、よく眠っていたな」と感じる、あの確かな休息感とは全く違うものでした。眠った感覚も目覚めた感覚も薄いというのは、経験しない者にはどこまでもわからないのも当然だと思い知りました。
経験しない者は、経験者の感覚を「完全には理解できない」という前提に立ち、それでもその感覚を感じ取るよう努めたいと思います。
投稿者プロフィール

- くれたけ心理相談室(名古屋本部)心理カウンセラー 産業カウンセラー
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こんにちは。広い空や海の開放感が大好きなものですから、
自分への日々のご褒美には、広い空間の体感かスイーツやお酒少々です。
皆さんの明日が今日よりも、明後日が明日よりもステキでありますように。
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