ご隠居さんとお孫さん
私は小学生のころから、祖父母と一緒に暮らしました。
暮らし始めたころは70~75歳くらい、既にいわゆるご隠居さんでした。
祖父は木と花が大好きで、花を咲かせたり庭を手入れしたりする日常でした。
小学生低学年の私には、「おじいちゃんは木や花とお話ししてる」って。
私には、なんだかおだやかで、あたたかな存在でした。
祖母は何かをしながらよく、大きな声で、楽しそうに歌を口ずさんでいました。
「♩朝はどこから来るかしら~」(実際にある歌だと、最近わかりました)
「♩大きいの向こう,小さいの向こう,~」(実際にあるのか…とことん変な歌です)
へんてこりんな歌って思いつつ、私には明るく楽しい存在でした。
そんな祖父母の面影は、私の心を少し温めてくれます。
70代の御隠居さんと10歳くらいの子どもは、相性がよさそうな感じがします。
親にはない、まったく違った懐、感性がありますよね。
あぁ、なんだか会いたくなりました。
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