「失敗は成功の母」に異議あり

失敗は成功の母、あるいは、失敗は成功のもと。

失敗から学び、成功につなげるという失敗学。

実にありがたいことわざ、学問です。

 

失敗を恐れず、勇気をもって挑戦しよう。

失敗したときは、とまどうだろう、くやしいだろう。

その気持ちをバネにしよう、失敗から多くを学ぼう。

そして再び、失敗を恐れず、勇気を振り絞って、挑戦しよう。

その歩みはきっと、成功へと続いている。

大いなる成長と誇りを、得られることだろう。

 

このことわざは、いつでもだれにでも当てはまる、普遍的な考えだと感じてきました。

このことわざは、人の心の状態により当てはまらないこともあると、最近、思い至りました。

失敗したときの心を傷つきはいろいろあるでしょうが、自尊感情や自己効力感の傷つきも含まれます。

つまり、自分自身を全体的に自信がもてなくなり、自分の能力を否定するような気持ちになります。

特に失敗が重なったその後に、根性や気合が出せずに再挑戦すらできなければ、傷が深まるでしょう。

「私は何をやってもダメだ、ダメな人間だ」、そんなことは全然ないのに…。

 

そんな人には、成功は成功の母、成功は成功のもと、という言葉も有効だと思うのです。

成功による達成感により、自信を回復して、自分の能力を正しく感じられるようになってほしい。

ちいさな挑戦、ちいさな成功がいい。重ねていけばいい。

そうすれば、自然な流れで、最終の成功へと導かれると思います。

 

とはいえ、徹底的に苦しみどん底を味わったからこそ、得られた成功と成長もあるでしょう。

太陽に向かってはしゃぐ

今のあなたが、心が弱って、自分に自信がない、考える気力がないならば、

「成功は成功の母」的に、小さなことからコツコツと成功を積み上げてみてはいかがでしょうか。

今のあなたが、自分に自信がある、心は健康ならば、

「失敗は成功の母」的に、根性や知性をフル活用して、成功を目指せそうだと感じます。

ただ、途中で根性が衰えたり、知性を使える気力がなくなったときは、

「成功は成功の母」的アプローチをひとつの方法として、ご検討してはいかがでしょか。

山の頂への登り方はいろいろだとよく言われます。

自分に合った登り方は、人それぞれであり、同じ人でもその時によると、そう思いました。

投稿者プロフィール

青木 亮
青木 亮くれたけ心理相談室(名古屋本部)心理カウンセラー
あなたのお気持ちや物語などを、私にぜひ、きかせてください。

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