入梅に想う、私の「自然との共生」
入梅の季節、草むらにはいりしゃがんだ。
虫のこどもたちが、いっぴき、またいっぴきと現れる。
小さな小さなおんぶばった、ほんにちいさなハラビロカマキリ、
1カ月もすればきっと一人前になる。
可愛らしい姿に心を寄せてかれらの成長を想い、ふと笑顔がこぼれる。
入梅の季節、果樹の木々を見上げた。
梅の木には、熟しいろづいた実がたわわであった。
夏ミカンの木には、小指の先ほどの実のみどりちゃんがあちこちにできていた。
大きな黄色い実がなった様子が目に浮かび、五感が心待ちに感じる。
入梅の季節、草むらに分け入った。
草たちは、ぐんぐん背丈をのばす。地面にびっちり隙間なく広がる。
その強さと速さにしつこさが加わり、大きなため息をつく。
気を取り直して「これでもかっ!」と、電動草刈り機で立ち向かう。
入梅の季節、木々の樹形を見上げた。
木々の幹や太い枝のあちこちから、枝や葉が四方に上方に生える。
その数の多さや長さや高さに圧倒されて、頭を抱えてうずくまる。
意を決して「えい、やぁっ!」と、相棒のチェンソーと共に闘いを挑む。
自然に癒され、自然から恵まれている。
自然を制御せんと格闘し、制御しきれず諦める。
この繰り返しが、私の「自然との共生」である。
そして、生けるものみんなにとって生きるというのは、
こういうことなのかもしれないと、ふと思うのである。
ただ、この闘いは厳しい上に延々と続く…
プロの業者様にお願いする時期は遠くないかもしれない。
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