こころの変遷
ある方のこころの変遷です。
マンションの同じフロアの住人が、通路をふさぐようにモノを1年以上置きっ放しにしました。
いろんな気持ちが交錯して、長い間、ずいぶんと、もんもんとし、イラついていました。
あいさつ程度の関係だけれども、こじらせたくないし…
間違っているのはその住人、わたしが絶対に正しいし…
わたしだって頑張って、部屋の中に物を収めているし…
結局、マンションの管理組合に匿名で申し出ました。
時を同じくして、心理カウンセラーに打ち明けました。
ひとりで抱えていた気持ちが少しだけ軽くなり、余裕がでました。
関係がもう少しだけ深くなれば、言いやすくもなるし許せるかも…
その住人には事情があるのかも…たいしてないのかも…
ほどなく、その住人ともう少し長く明るく会話することができました。
まもなくしてモノが通路からなくなりました。
きれいな通路をみて、うれしく思いました。
その住人との関係も、物理的なすっきり感も、正しさも、満たされました。
それから半年ほど経って、またモノが通路に現れました。
以前のようなイラつきはありませんでした。
その住人との関係はまぁ良好でしたが、こじれることが心配になりませんでした。
その住人の事情もあるかもしれないから、しばらく様子を見ようと思いました。
しばらくしたら、本人に移動してもらうよう、直接ふつうに申し出ようと決めました。
結局、紙に書いて本人に申し出て、すぐにモノは移動されました。関係は変わりません。
そのあと、その方は思ったようです。
以前は、ご近所さんにとっていい人・いい関係でいたかったし、いるべきだと思っていた。
でも今は、そこにこだわりがなくなった。
だから、おだやかなこころもちでいられる。
でもちょっと思う…図太くなった、鈍感になった、いやな人間になったということかな…。
自分のことをいやにも思うようなきもちが、少し沸いたそうです。
すべてにおいて、はっきり・すっきりすることって、あまり期待されないといいでしょう。
いやな気持ちや辛い気持ちを抱えていられるあなた、それこそが素敵なのだと思います。
そして、そのいやな気持ちや辛い気持ちをどうにかしたくなったとき、
あらたにまた、おだやかなこころもちになるべく、努力されるのでしょう。
いやな気持ちや辛い気持ちを抱える状態は、危険との裏腹でもあるでしょう。
複雑な社会の中を生きぬく現代においては特に…。
友人、パートナー、家族、心理カウンセラーなど、積極的に活用しましょう。
ひとりで生きていくなんてことに、こだわる必要はないんですから。
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