落胆をくりかえしたくない
何度やってもうまくいかないと落胆を繰返した…そんな経験をひとつ。
小学生のころ、そろばん2級の検定試験。
そこまでは順調だったのに、2級は何度トライしても合格しない。
すんなり合格する人がいっぱいいるのに、僕はどうして…。
そうして学んでしまったんです、「僕のそろばんは、ここまでなんだ」って。
そうしてやめてしまったんです、「僕はそろばん、向いていないんだ」って。
そろばん塾の先生の子どもが仲良し同級生で、塾内=彼の家でよく遊んだ。
彼はもちろん、2級なんかとっくにクリアしていたし、
姉はとっくにかつ簡単に、何段かに到達していたし、
僕だってすんなりあっさり合格できると、そんな気がしていたし、
親もそう思っていたみたいだから頑張れって言い続けたし…。
苦しくって、情けなくって、逃げだしたくなって、もう嫌になって、
そしてとうとう耐えられなくなってしまって、
母に、とうとう勇気をふりしぼって、言ったんです、「もうやめたい」って。
母にそう言ったら、なんだかそれは、
負けを認める宣言したみたいで、逃げる宣言したみたいで、
言ったらまた悔しくって、辛かった。
でも、僕が相当辛そうだったんでしょうね。
母はあっさり、「やめていいよ」と受け入れてくれた。
そろばんから解放されて、とてもほっとした。
でも、できない負け犬の僕が確定してしまって、また辛かった。
二度とそろばんには触れられなかった、結構好きだったはずなのに…。
そろばんが向いていたかどうかは、結局分からないけれど…
やめなきゃよかったのかどうかも、結局分からないけれど…
何度も落胆をくりかえすと、僕はダメなんだって、そう学んでしまう。
そう学んでしまうと、こころが少しほっとしている。
逆だ。
心がほっとするために、そう学んだことにした…僕の場合はそうだと思う。
「落ち込んでいるときにする大きな決断は、一旦保留にした方がよい」という。
あのときのそろばんをやめる決断、一旦保留がよかったのかなと、少し後悔する。
でも私は、こんな経験も肥やしにして、今を生きている。
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