あなたの弱み、治さず、補ってはどうでしょう

企業の採用面接やエントリーシートなどで、こう問われたりします。
「あなたの長所、強みはなんですか」
「あなたの短所、弱みはなんですか」
こう問われてすぐ、あなたが答えを持っているとすれば、
それは思い込みではないかと心配します。

企業が尋ねるのは、あなたの人柄・性格や行動の特性でしょう。
ただ、いきなり「自分の長所と短所」を探ることはできません。
それは、人柄や性格、行動パターンに優劣が存在しないからです。

強みや弱みという表現は、的を得ていると思います。例えば、
「ひとつのことに没頭する私の性格は、御社の基礎研究部門に対して強みだと考えます」、
「一方で、この性格ゆえに、メンバーをサポートする業務には弱みとなるかもしれません」と。

さらに例えば、
この方が、苦手なメンバーのサポート業務に就いたとします。
この業務を全うすると決意した際、「性格を治す」ことに安易に挑戦しないでほしいです。
ひとつのことに没頭しない性格になれたとき、あなたの長所が消えてしまいます。
影をなくそうと灯を消したら、真っ暗闇となる…そんな感じがします。

泳ぐ皇帝ペンギン

ひとつのご提案です。
会社には同僚・上司・後輩・同期がおられ、彼らの性格も多様でしょう。
サポート業務を強みとする方や、協調的な方がいれば、
そんな方にサポートしてもらうことを考えてみてはいかがでしょうか。
もちろん、あなたはあなたの性格を活かして、その方々が弱みとする部分を助けるのです。
お互いに助け合い、補い合い、それぞれの役割を全うする…選択肢のひとつにはなりませんか。
あなたの灯が作った影を、仲間の灯が照らす、
あなたの灯は、仲間が作った影を照らす…いかがでしょうか。

あなたの性格・人間性、行動パターンは、あなたらしさのひとつです。
ゆめゆめ、否定したり、治そうとしたりしないでほしいです。
どう活かすか、どう補うか、どう強化するか、考えてはいかがでしょうか。

もし、自分の性格や行動が不適切で治したいという思いがぬぐえず苦しんでおられるなら、
ご一緒に考えさせていただきたいと思います。

投稿者プロフィール

青木 亮
青木 亮くれたけ心理相談室(名古屋本部)心理カウンセラー
あなたのお気持ちや物語などを、私にぜひ、きかせてください。

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