還暦を迎えるころ

還暦を迎える頃には、会社や家族に対する役割を終えるだろう
会社や家族のためと思えばこそ、我ながらよく耐え忍んだ
職場の仲間とともに、困難に立ち向かい、嬉しさを分かち合った
家族も職場の仲間もみな、私に言う「おつかれさまでした、ありがとう」
短いかもしれない余生を、穏やかに心豊かに過ごす、私にはその価値がある
そう信じてきた、そう願ってきた

気力体力は充分維持し、人生100年と言われ、定年が伸びた
年金に頼れないかもしれない、稼がなくてはいけなくなった
子どもは独立し、仕事は一線を退き、一切の役割を奪われた
どんな志で働けばよいのか、働かずに何ができるというのか

そもそも私は、人生において何をなしたのか
私の人生は何だったのか、意味のある人生だったのか
これからどう生きればいいのか、どう生きたいと願っているのか

老人

人には3回転機、つまり危機がくる、と言う人がいる
ひとつめは 母体から外界に生まれるとき
ふたつめは 子どもから大人になるとき
みっつめが 大人から老人になるときである

変化の激しい現代、親はもう参考にならない
自らが考え、感じ、切り開かねばならない…楽な作業ではない
なぜなら人生の一大事業なのだから、夢のある作業なのだから

家族や会社、他人のために働いてきたあなた
自分のためにどう生きるか、存分に考え、悩んでほしい
自分が歩んできた道を味わい直し、これからの道を築きあげる
これまで人生を歩んできたあなただから、その力は必ず備わっている
そう信じませんか そう願いませんか

投稿者プロフィール

青木 亮
青木 亮くれたけ心理相談室(名古屋本部)心理カウンセラー
あなたのお気持ちや物語などを、私にぜひ、きかせてください。

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