組織の厳しさと優しさ
企業など法人には、いわゆる理念やバリューなどがあります。
何のための法人なのか 法人や職員が守るべきルールやあるべき姿は
お客さまにどうサービスするのか 社会に対してどう向き合うのか
あるベテラン社員、「経営理念が大事って、今頃気づいた」と言います。
「掲示されたり唱和したりと目に耳にして、内心面倒くさかった」とも。
彼に他社への出向が命じられ、ある事情で移籍の可能性が生じました。
出向先会社の理念は、働く人についてはただひとつ、こう記しています。
「一生懸命働けば、報われる」(私の訳です。実際の表現は格好いい。)
会社は実際に、たいへん厳しい姿勢で従業員に向き合っていました。
社員は、入社から退職するまで、強い覚悟を維持せねばなりません。
彼は、社員に優しい会社にすっかりなじんでしまったようです。
産業カウンセラーとしては特に、働く人のメンタルヘルスに注目します。
永く働きたい人には、厳しさと優しさの双方ある会社を強くお薦めします。
人間、不調にもなりますから、厳しい一辺倒では復調できない心配も…。
厳しい父(母)と優しい母(父)、普段からそろい踏みがいいですよね。
あなたの組織、働く人に対する理念はどうなっていますか。
ちなみに彼は、転籍せずに元の会社に戻ることを希望し、かないました。
しかも、理念のありがたさをかみしめる付加価値もつきました。
めでたし、めでたし。
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