会社合併と結婚

会社が合併すると、社員はその状況を、
なんとか受け入れ、対応し、慣れようとする。
うまくいく人もいるし、そうでない人もいる。
そもそも理不尽だと考える人もいる。

環境がより恵まれるようになった人がいる一方、
割を食う人がいる。その中にも、
うまく立ち回る人がいる一方、
正論を固持して立場を悪くする人がいる。
嘆く人がいる、怒りをあらわにする人がいる、
心を閉ざす人がいる、絶望する人がいる。

その人同士が、仲良くなんかはなれない。
信頼し合える関係にはなれない。

「会社が合併して、社内の雰囲気はどうですか。」
学生さんから、採用面接でよく尋ねられた。
学生さんは社内の雰囲気が心配なのだろう、当然である。
旧会社間の勢力争い、ドラマ半沢直樹の世界が現実なら、
入社なんて御免であろう。

私は面接官として、こう答えたことを思い出す。
「会社合併は、結婚みたいなものだと思います。
結婚して一緒に生活を始めると、想定外や理不尽なこと、
相手の嫌な部分に気づく、けんかする、悲しくなる。でも、
嫌な部分だけじゃないとか、自分の問題とかに気づき始めて、
相手と自分を見直す。そうして、恋人関係から夫婦関係になる。

会社もそうです。この会社はたいへんな状態でした。
でも時を経た今、社員は徐々に新たな関係になっています。
お互いの違いが学びや進歩を呼ぶ、苦労の甲斐がありましたよ。」

未来は決して暗くない。だから、あきらめず、あなたが
積み上げた実績や自信、プライドを語ってほしい、大切に聴きます。
なぜなら、その先に必ず、苦労の甲斐といえる未来があるのだから。

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投稿者プロフィール

青木 亮
青木 亮くれたけ心理相談室(名古屋本部)心理カウンセラー
あなたのお気持ちや物語などを、私にぜひ、きかせてください。

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